雑記別冊―年末年始にチャリを漕いだ話3

今回で最終日、元日の話。
1および2はそれぞれ以下のリンクからどうぞ。

1/1(4日目)三島→川崎

この日からCが合流した。予定は未定、箱根路を越えて自走で家に戻ろうとも考えていたが、ただ帰路に就くのも面白くないということで急遽進路を考えた。
ゆるい坂を登って御殿場に出るか、峠を越えて熱海へ向かうか、諸々考えた末、最終的に一旦修善寺を経由し、冷川峠を越えて伊東を終着とするルートに決定。11時過ぎに出発した。

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天城山を水源に沼津へ流れる狩野川と言う川があり、それに沿ってサイクリングコースが走っている。乗ってしまえば、修善寺まで一本で行ける。
前日に続き快晴で、北部に富士山を眺望できた。南へ進むごとに、それも段々と遠ざかる。

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南風が異常に強く、二、三度ほどハンドルを持っていかれそうになった。ひたすら平坦な道だが、漕いでも漕いでも進まん。河原のススキが真横にしなっているのを横目に、時々頭を振ったり叫んだりしながら進む。

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修善寺駅には、今年限りで踊り子から引退する185系が停車していた。40年近く東海道線優等列車の顔だった車両が、今年で見納めだ。

修善寺駅は温泉街とは少し離れたところにあり、もう数kmほど坂を登る必要がある。駅前には小さなスーパーと本屋くらいしか無い。
伊豆半島で最も歴史が古い温泉街で、文豪のカンヅメ御用達スポットでもあった。尾崎紅葉の「金色夜叉」もここで書かれたらしい。

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近くのビーフシチューが有名な店に行ったが、午前中の時点でビーフシチューはとうに売り切れていた。仕方なしにカレー南蛮を頼んだが、これがしみじみと美味い。
付け合わせの辛子しいたけもいい味で、サドルバッグの積載量に余裕さえあれば買って帰るところだったが、泣く泣く我慢した。でも良かったな、ご飯と一緒に食べたかったよな。

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修禅寺に寄り、初詣をする。地名と読みは同じだが、何故か表記が違う。
いつも手を合わせてから願い事を考える。特に大したことが思い浮かばず、漠然と「今年はいい年でありますように」とだけ仏様に頼み込んだ。熱い甘酒を飲んで休憩も終わり、伊東の方面へ進路を東へと取る。

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狩野川の支流、大見川に沿って伊東修善寺線が通っており、伊豆スカイラインの冷川ICと交わる付近までは平坦で長閑な風景が続く。スピードも出さずにのんびりと走り、地味なアップダウンを抜けると、冷川峠へと入る。

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冷川峠は緩いヘアピンカーブが数回続いただけで、呆気なく終わった。
ビビり散らしながらダウンヒルへ差し掛かる。前々日の雨天ライドのお陰なのか、フロントブレーキが消耗して音の鳴りが激しい。あんなことするんじゃなかった。
下りは一瞬、ふもとまで出てしまえば伊東は目と鼻の先、17時前には駅前に到着した。

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伊東駅から1kmばかり先に道の駅があり、温泉が併設されている。そこで夕食をとり、温泉に浸かった。
距離にして50km程度だが、これで今日のライドは終了。同時に、四日間にわたる俺の旅程も全て終了。まるで大した距離も漕げずに終わったが、後半二日は晴れ空の中でゆるゆると気分良く漕げたので、ひとまず良しとしておきたい。

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伊東駅で大急ぎで自転車をバラし、小金井行に乗車。夜遅くに地元に到着。
家に帰りおせちを食べ、ようやく年が明けた実感を覚える。改めまして明けましておめでとうございます、今年も皆様にご多幸有らんことを……。

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翌日近くの公園で自転車を掃除していたら、ロゴが見事に削れて悲惨なことになっていた。これも旅の思い出とポジティブに考えるのは今の俺には難しく、傷を見つけてしまってから飯が喉を通らない。
どなたか、腕のいいリペイント屋をご存じであれば紹介して頂きたい。お終い。