雑記別冊―年末年始にチャリを漕いだ話2

今回は大晦日の話。
1は以下のリンクよりどうぞ。

12/31(3日目)豊橋→三島

早朝に起き、路面電車に乗って豊橋駅へ向かう。
朝焼けが近い豊橋の空にかかる雲は僅かで、ようやく気分良く走れそうな予感がする。

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昨日の顛末もあって、もう自転車で走り続けることに拘るよりは、ストレス無く走ることを優先しようと考えた。
浜名湖を拝みながら走る浜松近辺はそこそこ楽しいけれど、その先の磐田、袋井、掛川の辺りはバイパスの迂回路をひたすら走り続けるだけで、正直言って面白味が薄い。一気に焼津までショートカットして、時間を気にせずにのんびり走ることにした。

8時前に焼津駅に着き、自転車を組み立てた。
焼津から静岡へ抜けるパターンは山側(宇津ノ谷峠経由)と海側(浜当目経由)の2通りある。海側は数年前の地滑りの影響でしばらく通行止めとなっていたが、いつの間にトンネルが開通し復旧していた。今回は浜当目経由を選ぶ。

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前日の予報通り快晴。簡単なアップダウンを挟みつつ、始終海を眺めながら走る。正面には白雪を被った富士山が映る。日差しが強いので寒さもそこまで厳しくない。ロングライドにはもってこいのコンディションだった。
調子に乗りながら下り坂を滑れば静岡の市街地はすぐで、そこからは賑やかな大通りが清水まで続く。赤信号にハマり、ストップアンドゴーを繰り返しながらしばらく走っていると清水駅が目の前に現れ、左折。静清バイパスを横目に、興津までは古い街並みを走る。

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興津のコンビニで小休止。サドルバッグを取り外し、鍵をかけるまでで思いの外時間を取られる。ここから由比まで、富士由比バイパスの横に敷かれた太平洋岸自転車道を走る。

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太平洋岸自転車道から富士山を拝む。雲一つ無い快晴。
自転車道は由比の手前で終わり、東海道線を踏切で跨ぐと、由緒正しき旧東海道が富士まで続く。由比から蒲原宿付近まではレトロで風情のある町並みで、一々感動しながらペダルを回していた。この辺りから首も腰も段々痛くなり始め、集中力が切れ始める。

富士川を渡ると昨草津近辺のような全日本おんなじおんなじロードサイドが始まり、一気にやる気が失せた。興津の時点で前方に見えていた富士山はいつの間にか左横に移っており、それも徐々に後ろに下がり始めている。
吉原を越えると千本松原に入る。海岸沿いに無数の松(30万本くらいあるらしい)が生えた10kmくらいの長い直線で、海は一切臨めない。平坦な道なので、無心でペダルを回していればそこまで時間もかからずに沼津の中心部へ出られる。

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沼津には12時過ぎに到着。
ラブライブサンシャインの聖地で、それらしき観光客も多く見受けられた。駅前にはそれにちなんだカフェもあり、折角なのでそれをバックに写真を撮る。見たことはないしキャラの名前も知らないけれど、ミーハーなので簡単に興味を持っていかれる。

駅前アーケードの定食屋に入って、うに中トロ丼を食べてから三島へ向かった。15時過ぎにホテルにチェックイン。

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価格にして12500円也。京都のホテルと豊橋のホテルを足して2を掛けても届かないが、部屋は今までで一番狭い。ただ、このホテルには最上階に天然温泉がある。
温泉の窓からは三島の駅と市街地を一望でき、その向こうに富士山が聳える。お湯は痺れるくらい熱かったが、体をほぐすには丁度良かった。日が暮れ行く三島の街並みを拝みながら熱い風呂に入る、年末の締め括りとしては上々でしょう。

三島で働いている大学の同期B、このタイミングに合わせてロードバイクで東京から箱根を越えて三島にやって来るCと飲みに行く予定があったが、いくらか時間を潰す必要があった。独りで紅白を見てもしょうもないので、三島の街を歩くことにした。

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初詣を控える三嶋大社を拝む。歩いて15分くらいの場所にあり、流石にこの段階では閑散としていたが、それでもちらほら手を合わせる参拝客が見受けられた。

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近くを伊豆箱根鉄道が通っており、三島駅までそれで戻ろうと電車を待っていたら、コレが来た。沼津三島の町興しにかける情熱たるや、おみそれしましたという気分だ。地元の客は顔色一つ変えずに平然と乗り込んでいた。

三島駅に戻ってBと合流し、先に居酒屋に入ってCを待ちながら飯をつついていた。Cは夕暮れ過ぎてから箱根の旧道に差し掛かっていたが、激坂かつ街灯がまったく無い暗がりの中で、相当しんどいと何度も連絡をよこしてきた。
3人用のコースを予約していたが、Cは中々現れない。痺れを切らした店員さんが来る。

「残りの方がまだなら、先にお料理の方始めちゃいますけど」
「もうすぐ着くと思うんですけどね、今箱根下ってるはずなんで」
「箱根?」
「自転車で箱根下ってるはずなんで」
「箱根????」

しばらくして箱根に打ち勝ったCがやって来た。彼は翌日、一緒に伊東までの道中を行くことになる。
与太話をダラダラと続けていたら、年が明けた。ここ数年は旅先で新年を迎えるのが恒例になっていたが、まさか三島の居酒屋でとは思わなかった。2020年は色々と未曽有の年で大変だったけれど、今年はもう少しマシな年になりますように。

宿に戻り、再び温泉へ行った。温泉は夜通し開いているが、さっき窓越しに拝めていた富士山は、暗がりに隠れて見えなくなっていた。
テレビの向こうの特番を見て、年が明けたことを少しだけ実感し、寝る。

最終日はまたまた別の記事で。