雑記9

2020

THA BLUE HERBの新譜「2020」を聴きながらコレを書いている。今月の1日にストリーミング解禁されたらしい。
アルバム自体は7月にCDで出ており、今日それを急に思い出して今更聴き出した感じだが、公式サイトのマンスリーレポートでBOSSが「2020年中に聴いてもらう為にストリーミング解禁した」といったことを綴っていて、その場合「間に合った」と書いた方が正しいかもしれない。年が代わる前に聴けて良かった。
そのレポートには「ストリーミングより先にCDで出すスタンスは変わらない、ジャケットや歌詞カードも込みで一つの表現」とも書かれている。フィジカル愛好家(俺のことである)としては、ややもすれば時代錯誤的なその言葉、その拘りが大変頼もしい。

ブルーハーブに限らず今年は「2020」と冠するタイトルの作品を多く見た。打首獄門同好会イースタンユースも、海の向こうではBon Joviもそうだった。
良し悪しは別として、確かにタイトルに刻み込まれるべき年だった。この一年間、出来の悪いパニック小説の中に閉じ込められたような気分だったし、年が明けても暫くその状態は続くだろう。有難いことに俺の生活レベルが劇的に変わるようなことは無かったが、毎朝毎晩ニュースを見る度に、あまりの出口の見えなさには流石に気が滅入る。いつかは終わるだろうと無理矢理にでも信じたい。
このアルバムの中のBOSSは始終前を向いているけれど、それは無責任な楽観ではなく、あくまでも底から這い上がろうとする頑なな意志の下に帰結しているから信頼できる。どんな状況だろうが、最後には信念の持ちようが人を左右する。

ヤフーニュースのコメント欄、ツイッターのトレンド、昨日も今日も雲行きの怪しい言葉ばかり並んでいるけれど、せめてあと一週間くらいは、このアルバムを聴きつつ安らかな心持ちで……。